1人で〇人分の演奏をすること
- 事務局 FILM BRASS
- 2020年4月16日
- 読了時間: 4分
このブログを読んでくださっている皆さま、こんにちは!FILM BRASS新メンバー、打楽器の石川大樹です。よろしくお願いいたします。過去の記事で僕のメンバー紹介投稿もありますので、もし良ければ見ていただけたら嬉しいです!!
さて、今回僕が担当するブログのテーマですが
「1人で○人分の演奏をすることについて」
というテーマです。
ん?FILM BRASSの打楽器奏者は1人なのに○人分ってどういう事?と思う方もいらっしゃると思います…!その点にも触れながら記事を書いていきたいと思います。
まず皆さんは打楽器の事についてどれくらい知っていますでしょうか…?叩けば誰でも音が出せる楽器なので、幼稚園や小学校の時に授業等で触ったことのある方も多いはずです。僕はこの手軽さが打楽器の良いところでもあるなぁと日々思っております。
打楽器と言われても世界中には数えられないほど沢山の種類の打楽器があります。そして歴史的にも弦楽器や管楽器と比べてとても古く長い歴史を持っています。そんな打楽器ですが、大きく分けると2種類に分けることができます。
・シンバル、カスタネット、トライアングル等の【体鳴楽器】
・ティンパニ、ドラム、和太鼓、のように楽器の表面に皮が張ってある【膜鳴楽器】
に分けられます。
これらの楽器を僕たち打楽器奏者は打つ、振る、こする、弾いたりして音を出しているわけです。この調子で書いていると本日のテーマとズレてきそうな気がしますので打楽器についてはまた後日…。

1人で○人分ということですが、FILM BRASSでは主にオーケストラ用に作曲された楽曲を編曲して金管打楽器で演奏しています。オーケストラでは打楽器奏者が何人かいて、複数の楽器を割り振り演奏します。さらにベートーヴェンやチャイコフスキーといった作曲家のオーケストラ作品に比べて、映画音楽は打楽器の種類や音数が多いことがほとんどです。
……。何が言いたいかお分かりになりますよね?(笑)
その様な本来5、6人必要な曲を1人で演奏しているわけです…!さすがに全部の音を1人でまかなうことはできないので、編曲の鎌田さんがFILM BRASSの編成にふさわしい音を選んで極力1人で演奏できるようにしてくださっています。(鎌田さんありがとうございます!)
では実際にどのようなことをしているかというと、基本的にドラムセットを使ってその周りにグロッケンなどの鍵盤打楽器、トライアングルやタンバリンなどの小物打楽器を置いて演奏します。
左手ではスネアドラムを演奏しながら右手では違うバチを持ってグロッケンを演奏したり、その間足はドラムセットのバスドラムをペダルで演奏したりしています。かと思えば素早く手に持っているものを持ち変えてタンバリンを演奏したり…。
と忙しく演奏しています。何度腕がもう1本あったならなぁ〜と思ったことでしょう(笑)
その他には、原曲ではティンパニが大事でその様な音が欲しいけどティンパニが無い…!というときにはドラムセットのトムトム(大中小の太鼓)のチューニングをティンパニの音程に寄せてみたり…、という事もしています。(少しマニアックな話しになってしまいましたね。FILMのYouTubeにあがっているTest Driveでは実践しています!ぜひイヤホンをして聴いてみてください!!)
残念ながら今回中止になってしまったFILM BRASS Ⅵで演奏予定だったハリーポッター。あの曲といえば、冒頭のあのメロディーですよね!原曲ではチェレスタという鍵盤楽器が演奏しています。独特な音色がしてハリーポッターの怪しい雰囲気にはピッタリな楽器です。それをFILMではグロッケンという打楽器で代用していました。グロッケンはチェレスタよりも音質が硬いのでどうにかしてあの音色に近づけないかなぁ、、と考え編み出したのがこちら!!

マレットの先がゴム製でできている物にスポーツ選手の使うテーピングを巻いてみたら、打音がまろやかになりチェレスタの音色に似せることができました…!!
というように打楽器奏者は音色にもこだわって演奏をしています。
この調子で書いていると無限に長くなりそうなので今回はこの辺で(笑)
打楽器は種類も多いし歴史も長いのでとても奥が深く書きたいことが沢山です!
今回は中止になってしまいましたが、次回公演では今回書いた点にも注目して見ていただけたら嬉しいです!
拙い文でしたが最後までお読みくださりありがとうございました。
次回投稿もお楽しみに!!
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